2011年11月12日

流速チューン を作る。 試射編

流速チューン を作る。 試射編
前回、製作編で製作した流速チューン実験機を、いつも行くサバゲーフィールドの
シューティングレンジに持ち込んでテストしてきました。

とりあえずはUFC製の弾速径で計測してみます。
流速チューン を作る。 試射編
適正ホップで0.2g弾の計測で、驚きの!!ギリギリ97.7となりました。
これではギリギリすぎるので、スプリングにテンションをかけて、
ヘタリ(馴染み)が出たところで、再度計測後に、
バレルカットによりある程度落としておきます。
(UFC製の弾速計はクローニー弾速計と比べ、5程度高く表示されるようです。)

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今回の試射の目的

①組み上げた銃が正常にトラブル無く作動するか?
 
②フラッシュハイダーの形状やアウターバレルの長さで、命中精度に違いが出るか?
 流速チューンは、通常のエアガンより弾が発射されたあとに
 高圧縮エアーを多量に吐き出します。
 バレルの出口形状や長さによって、多量に吐き出した空気に
 乱流がおき命中精度に違いが出るのではないか?
 また起きづらい形状はどのような物かを探っていきます。

*これらテストを、30メートル先のターゲット(10cmx10cm)を目標に行いました。
 流速チューンの定番的なテストである、何メートルまで飛ぶかのテストは、
 シューティングレンジの距離の都合上今回は行われません。(また後ほど...)

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①正常にトラブル無く作動するか

まず最初は0.2gBB弾で、慣らしと、ホップ調整、サイト調整、を行います。
流速チューン特有の 「ペチン!!」 と破裂音が軽快に鳴り響き可動良好です。
長掛け面ホップは、ホップ調整最弱でもホップが掛かっていて、0.2gBB弾では
ホップが掛かりすぎて使えないと思っておりましたが、
0.2gBB弾でも少しだけホップ掛けしないとなりませんでした。

0.25gBB弾に切り替えてホップ調整をしましたが、
0.2gBB弾と0.25gBB弾の命中精度を比較してみても30m程度の無風インドアでは、
何も変わりはありませんでした。
この程度の距離ならわざわざ、コストの高い0.25gBB弾を使う必要も無いでしょう。
もちろん30mより長い距離や風がある場合は0.25gBB弾のほうが良いかもしれません。


②ハイダー形状、アウターバレル長による命中精度の違い

流速チューン を作る。 試射編
今回は、出口形状の違いと、アウターバレル長の違いを作るために、
2つのハイダーと、サイレンサー 4インチエクステンションバレルを用意しました。
☆VLTOR VC-1フラッシュハイダー
☆NOVESKE KX3フラッシュハイダー
☆東京マルイ SOCOM Mk23 純正サイレンサー
3つの出口形状を、インナーバレル230mmアウターバレル7.5インチと
インナーバレル230mmアウターバレル7.5インチ+4インチエクステンションバレル
でテストしていきます。

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流速チューン を作る。 試射編
インナーバレル230mmアウターバレル7.5インチの場合
インナーバレルがアウターバレルより30mm飛び出し、
内径6mmのバレルから直にハイダーを通過し大気にBB弾が発射されます。

☆VLTOR VC-1フラッシュハイダー
流速チューン を作る。 試射編
花形のデザインの出口が美しい、洒落たフラッシュハイダーです。

実銃では意味のある形状なのかもしれませんが、エアーガンでは四方(五方)にある穴によって
空気の乱流がおきやすい形状です。

ターゲットを狙って、命中精度を10段階で評価すると6ぐらいです。
(実質10発撃って6発程度の命中度です。)

☆NOVESKE KX3フラッシュハイダー
流速チューン を作る。 試射編
「パカン!パカン!」甲高い発射音が人気のフラッシュハイダーです。

入り口のバレルから出口の大気に向けて、円錐上に広がっていきます。
配管内の空気は配管の壁面を沿って流れていきますので、バレルから、大気へと
綺麗に拡散し乱流が起き辛い形状です。

ターゲットを狙って、命中精度を10段階で評価すると8ぐらいです。
VLTOR VC-1フラッシュハイダーより良く当たります。

欠点は、流速チューン特有の破裂音と甲高い発射音が掛け合わさり、かなりの爆音になります。

☆東京マルイ SOCOM Mk23 純正サイレンサー
流速チューン を作る。 試射編
マルイ Mk23サイレンサーに16mm→-14mmの変換アダプターを取り付けてあります。
内部に内径12mmのスポンジが170mmあり消音効果があります。

バレル内を通る空気的には、内径6mmの配管を230mm抜けたあとに
内径12mm全長170mmの空間があり、そのあとに大気に開放されます。

ターゲットを狙って、命中精度を10段階で評価すると8ぐらいです。
NOVESKE KX3フラッシュハイダーと同じぐらいです。

欠点は、ちょっと長すぎ。

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流速チューン を作る。 試射編
続いて4インチエクステンションバレルを付けてテストします。
インナーバレル230mmアウターバレル11.5インチ仕様となり
内径6mmインナーバレル230mmのあとに
内径8.5mmの配管が90mm続き、ハイダーを通過し大気にBB弾が発射されます。

☆VLTOR VC-1フラッシュハイダー+4インチエクステンションバレル
流速チューン を作る。 試射編
命中精度は、バレル7.5インチ+VLTORハイダーと変わりがありませんでした。
命中精度 6

☆NOVESKE KX3フラッシュハイダー+4インチエクステンションバレル
流速チューン を作る。 試射編
命中精度が、バレル7.5インチ+NOVESKEハイダーよりちょっと良くなりました。
命中精度 8.5

☆東京マルイ SOCOM Mk23 純正サイレンサー+4インチエクステンションバレル
流速チューン を作る。 試射編
命中精度が、全然違います。バレル7.5インチ+Mk23サイレンサーと比べてかなり良くなります。
命中精度 10

この配管は、バレル内を通る空気的には、内径6mmの配管を230mm通り抜け
内径8.5mmの配管が90mm続きそのあとに
内径12mm全長170mmの空間を抜け、そのあとに大気に開放されます。

配管内の空気が配管の壁面を沿って流れ
6φ230mm→8.5φ90mm→12φ170mm→大気 と段階的に大きくなっていきますので、
綺麗に拡散し乱流が起き辛くなります。

欠点:いくらなんでも長すぎでしょ。
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まとめ

「インナーバレルがアウターバレルより短いのは、バレル全身が使われていないので
銃身が長い分だけ無駄で、そんな飾りは必要ない」と言うわけではなかったのです。
アウターバレルを長くしても初速ほとんど上がりませんが、
アウターバレル中で乱流を抑え、整った空気の流れを作り弾道を安定させ、
大気にBB弾を発射することが出来ます。

☆インナーバレルは、BB弾を加速する第一バレル
☆アウターバレルは、BB弾とその廻りの空気を整流する第二バレル

と考えましょう。

一昔前に自動車のチューニングマフラーで、段階的にマフラー内径を広げ、排気効率を向上する
アペックスのスーパーメガホンマフラーと言う物がありましたが、それこそ乱流を抑え整流効果で
排気抵抗を減らすチューニングで、エアガンのチューニングに同じ考えが通用するとは面白い物です。

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おまけ
この日、シューティングレンジで、友人のT氏とお会いしました。
「俺のトレポン ブログに乗っけてくれ!」との事でしたので、
流速チューン を作る。 試射編
全部で50万近くするトレポンを、惜しげもなく見事な汚し迷彩塗装を施してあります。
人それぞれの、個性のあるチューニングを心がけていきたい物です。

次回は、「流速チューン を作る。 オーバーホール編
そして新しいM4ボディーを作るヘ進んでいきます。



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Posted by サーモン  at 02:04 │Comments(1)M4

この記事へのコメント
流速チューン完成おめでとうございます。初速・集弾性能とも目標水準以上。あとは野外フィールドで50メートル超の遠距離性能を試すのみですね。
 「インナーバレルより長いアウターの意味」たいへん勉強になりました。特に流速の場合、アウターの長さ・形状によって集弾性に差が出やすいのですね。
 T氏のトレポンは凄みがありますね。
Posted by 極大舎弟 at 2011年11月12日 06:57
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